第6回目は、いすみローカル経済レポートのまとめ。前回までの調査・分析・試算などを踏まえて、いすみのレポートの方向性について参加者の皆さんで話し合いました。

 

 今回のプロジェクトで参考にした、イギリス・トットネス地方のローカル経済レポートの事例を基に、全体としてどのようなレポートにしたいのか、それぞれ意見を出し合いました。レポートを作成するにあたってまず議題となったのは、いすみが抱える問題をどの角度から捉えるかについて。話し合いの中で多く上がった意見は、「人口減少問題」でした。何となく分かってはいるつもりだけど、実際にこのまま人口減少が進んでしまったら、自分たちにどのような影響があるのかあまり分かっていないかも…という声が上がりました。

 

 私たちのレポートを通して、大きな問題(人口減少や地域経済)と自分たちの普段の生活(食、エネルギー、福祉など)がどのようにつながり、どのように影響しあっているのかを多くの人に知ってもらいたい。そして、これらの身近な問題を自分ゴト化し、それらを解決するためのアクションを起こしてもらいたいという思いが生まれました。

 

 今回は「食分野」に焦点を当てて調査を行ってきたので、実際に現状いすみが行っている食に関する事例をレポートに入れてみよう!という意見も出ました。特に、「給食への有機米導入」は、地域の子供の健康を守り、地域の農家さんも支えている、いすみならではの取り組みです。誰もがワクワクできるようなアクションで、いすみが持続可能な地域に変わる。今回のプロジェクトが、このような取り組みにつながるきっかけになれば良いなと思います。

 

 研究のような、市民プロジェクトのような、社会実験のようないすみローカル経済レポート。誰か一人が良い暮らしをするのではなく、いすみに住む人みんなが暮らし続けられるまちになるようにトランジションしていくことが大切だと、このレポートの発起人でもあるgreenzの鈴木菜央さんは言います。まさにその通りで、持続可能な地域にするためには、こどもからおじいちゃんおばあちゃんまで、地域に住む全ての人々で協力し合うことが必要不可欠ですね。

 

 今週のミーティングもあっという間に時間が来てしまいました。レポートの目次も完成し、完成まであと少し。次週は、いすみローカル経済レポートの最終まとめを行います。そしてついに、レポートタイトルも決定する予定です!お楽しみに

 

(武蔵野大学 工学部 環境システム学科 小笠原七海)